非結核性抗酸菌症について
東海地方も梅雨入りとのことで、ジメジメした季節になってしまいました。 さて今回は非結核性抗酸菌症という病気について触れたいと思います。あまり聞いたことがない病気ですが、最近はたまにメディアにも取り上げられることもあり徐々に知名度が上がっているようにも感じます。またそれにつれて気にして頂ける方が増えたことが原因かもしれませんが、近年診断される患者さんは増加傾向にあります。詳しく書くとキリがありませんので、普段外来で患者さんから聞かれる頻度の多い質問に答える形式で説明したいと思います。 Q1:非結核性抗酸菌ってどんな菌ですか?結核とは違うんですか?人にうつるんでしょうか? A1:結核菌も非結核性肺抗酸菌症も酸性に抵抗性を示す「抗酸菌」に分類されます(胃液の強酸でも死滅しません)。非結核性抗酸菌症は結核菌以外の抗酸菌による感染症で、その種類は100種類以上が知られていますが、下の円グラフのように人に感染する菌種は比較的限られています。 わが国では抗酸菌の約8割以上がM.avium、M.intracellulareの2菌種を合わせたマック菌(マクドナルド
